2024年12月29日(日)
- shirasagichurch
- 2024年12月29日
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【降誕節第1主日】
礼拝説教「喜びにあふれた」
願念 望 牧師
<聖書>
マタイによる福音書2:1-12
<讃美歌>
(21)26,51,268,479,65-1,29
あるとき、ヘロデ王のところに、遠い東の国からのお客さんたちがやってきました。いつも星を調べている学者たちです。調べていると、今まで見たことがない、これからも二度と現れない、大切なしるしの星を見たようです。学者たちは言いました。救い主が生まれたしるしの星を見たのでやってきました。どこにおられますか。
ヘロデ王や周りの人たちは驚いて、あわてました。
聖書には、救い主がお生まれになって、わたしたちに救いを与えてくださることが書かれています。ヘロデ王の周りにいた者たちが聖書を調べてみると、ベツレヘムというところで救い主はお生まれになることが分かりました。
ベツレヘムの町にむかって学者たちは出かけていきました。
心の底から湧き出てくるような期待でうれしくなって、何日も何日もかけてやってきて大変だったけれども本当によかった、と思ったことでしょう。
不思議なことですけれども、星がイエス様のいる家まで連れて行ってくれました。神様が教えてくださったのです。星が動いて、救い主のいる家まで連れて行ってくれるなんて、ありえないことです。
でも、もっともっとありえないことは、救い主がお生まれになることです。神の独り子であるイエス様、すなわち主なる神様がわたしたちのひとりとして地上にお生まれになることは、星が動いて連れて行ってくれるよりも、もっともっとありえないことです。
でもありえないことが起こったと聖書は告げています。その喜びはずーっと続いて、いまでも救い主がお生まれくださった喜びは泉のように湧き出ています。救い主を与えてくださったということは、神様がわたしたちを愛してくださっているからです。だから喜びが湧いてきます。
学者たちは、救い主に献げる贈り物を用意していました。プレゼントです。一番大切なものをお献げしました。みなさんだったらどうでしょうか。学者たちは、救い主に出会って喜びに包まれました。
そして礼拝を献げて、献げものをしました。学者たちが献げたものは、黄金、乳香、没薬です。黄金や乳香、没薬にはどんな意味があるのでしょうか。
黄金は、金です。そのころ、王様がたくさん金をもっていましたから、黄金を献げるというのは、王様のしるしです。普通の王様ではなくて、イエス様は、救いを与えてわたしたちを導いてくださる、まことの王様です。
乳香は、とてもいい香りがする、香りの塊ですが、木が出す樹液が固まったものです。それを燃やすと、白い煙が出て、香りで包まれます。礼拝で使うものだったようで、その乳香を献げるということは、神様のしるしです。
没薬というのは、香料ですが、これは、人が死んでその体に塗ってお墓に入れるときの香料です。香水のような、液体ではなくて、塗り薬のような香料です。イエス様が、救い主として、わたしたちの代わりに十字架に神様の審きを受けて死んでくださった、そのときに没薬が塗られました。ですから、没薬は、救い主のしるしです。
黄金、乳香、没薬が、イエス様が、わたしたちの王であり、神様であり、救い主であることのしるしになっている。このことは、昔から信じられていたことです。
最近、聖書の学者たちが調べて、黄金、乳香、没薬のもう一つの意味を教えてくれました。それは、黄金や乳香、没薬は、占星術の学者たちが普段使っていた、一番大切な占星術の道具だったということです。
占星術というのは、わかりやすく言うと星占いです。聖書は、占いを禁じています。わたしたちは、占いで生きるのではなくて、神様を信じて生きていく。どんな風になるのか、すべては分からないけれども、主なる神様に祈りながら、お任せして一生懸命生きていく。
占星術の学者たちは、救い主にお会いして、もう占う必要がなくなった。だから、占星術の一番大切な道具をそこに置いて帰っていった。でも不思議なことに、それはイエス様がどういうお方かを示すしるしになっていました。
わたしたちに、救い主が与えられました。ほんとうに尊い、神様からの贈り物です。一番大切な独り子をわたしたちに与えてくださいました。
一番大切なものを与えても惜しくはないと、神様はわたしたちひとりひとりのことを愛してくださっているのです。その尊い神様の愛を信じて、感謝して、わたしたちも神様からの愛によって互いに愛する者となりましょう。

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